「もったいない」は日本の伝統的精神文化

環境分野で初のノーベル賞を受賞したケニア人女性、故ワンガリ・マータイさん。

そのマータイさんが2005年2月の来日の際に感銘を受けたのが、「もったいない」という日本語でした。以下、ご紹介しますね。

環境3R+Respect = もったいない

「もったいない」とは、Reduce(ゴミ削減)・Reuse(再利用)・Recycle(再資源化)という環境活動の3Rを一言で表す言葉であり、さらにRespect(尊敬の念)という命の大切さやかけがえのない地球資源に対する感謝の気持ちがひとつになっていることに感銘を受け、環境を守る世界共通語「MOTTANAI」として世界に広げることを決意。

MOTTANAIキャンペーンは環境に負担をかけないライフスタイルを広め、持続可能な循環型社会の構築を目指す世界的な活動として展開されています。

“もったいない”には日本の伝統的精神文化が込められています。

「もったいない」という考え方は、経済的・数値的な捉え方では理解できません。

いわゆる収支や損得を考えた「ケチ」や「エコノミー(経済的)」とは異質なのです。

例えば、昔から食べ物を残すことによく使われました。これは、その食べ物を作った農家の方々、又家庭に届くまでに関わってきた人々、そして料理をつくってくれた人への「気持ち」が込められています。そして何より「大地や太陽・水」など「自然の恵み」への感謝の気持ちがあるのです。“もったいない”という日本語の根底には“ありがたい”という感謝の気持ちがあるのです。

「もったいない」という日本語にはこんなに深い意味が込められている・・・。

そして「日本の伝統的精神文化」の言葉に私の血は騒ぐ(笑)。

日本茶も日本の伝統的文化であるから。

マータイさんは残念ながら2011年にご病気で(享年71歳)亡くなられています。

外国人のマータイさんから日本語の「もったいない」の素晴らしさを教えていただく本末転倒を恐縮しつつ、日本人としてその心を受け継ぎ、伝えて行きたいと思います。